生活の分かち合いは、牧場の中心にあります。思い起こせば12年前、牧師宅で体験牧場が催されていた頃、広雄兄が裕美子姉に、健三兄が令子姉に連れられて参加していました。印象的だったのは、広雄兄と健三兄の小学生の思い出がとても面白く、伴侶も知らない子ども時代の遊びが色々明かされたことです。教会員の牧場経験が目的でしたので毎回初来場者があり、何度も小学生の思い出を語り合ったのですが、広雄兄と健三兄のネタは切れませんでした。後からお聞きすると、毎回来るか来ないかの戦いだったそうですが、お迎えする私たちにとっては、心の距離がぐっと縮まった幸いなひと時でした。その後も、過ぎた一週を振り返りながら、自分の事や思いを分かち合いました。試行牧場から牧場発足を経て、一歩一歩ハグ式に導かれていきました。このような聖霊様がお働きくださる雰囲気は、一緒に食事をして、何気ない語らいを積み重ねていったからだと思います。思い出話のようですが、血筋においては他人との牧場での食事も生活の分かち合いも新鮮で、ある意味感動的でした。
私たちは、牧場での食事と生活の分かち合いに慣れてしまいましたが、現代の日本においてこんな経験を続けられるのは、やはり特別な祝福だと思います。お一人お一人、そして家族の状況も変わってきましたが、はじめの頃を思い出したら心が暖かくなってきました。今日は、こんな私の気持ちだけお伝えさせていただきます。
「近くにいる隣人は、遠くにいる兄弟にまさる。」箴言 27:10抜粋