2割から選びます

牧会コラム 660 「2割から選びます」

新型コロナウイルス感染予防対策として、人との接触機会を8割減らすという目標が掲げられています。根拠の真偽、数値の適否、PCR検査との関係など、議論の余地があるようです。しかし「感染防止に協力する」という同調圧力が働き「8割削減」が受け入れられました。教会も、感染させる危険、させられる危険を低減する大枠に同意し、取組みました。ただし、削減という結果が目標ではなく、残すべき事柄の選択から調整しました。

1.接触機会の意識 …同居家族以外と接触するのはどんな場面で、何人位で、時間がどれ位でしょうか。向き合うでしょうか。マスク着用はどうでしょうか。曜日の変化はあるでしょうか。

2.2割を選ぶには …先ず、優先して残すべき事柄を選びます。次に、その中での優先順位を確かめます。普段は意識していない生活の重要度・優先度を確かめる良い機会です。

3.8割を問う …次に、今まで無駄であった事柄(悪習慣など)、先送りできる事柄(旅行など)、回数を減らせる事柄(買い物など)、対象の変化・配慮により減らせる事柄(通勤通学など)、決心により減らせる事柄(趣味や付合いなど)を問い、減らす努力をします。

教会が一例です。一週間に延べ人数×時間で約1,000人が1時間滞在していましたが、現在は分散礼拝を含めて100人が1時間滞在する程度に低減しました。礼拝を続けるために、他の活動を削減した結果です。牧師夫妻も、教会活動の削減などにより接触機会が減りました。執事会には、礼拝を残す為に牧師夫妻を感染から遠ざける意図がありました。削減の工夫も大切ですが、残すべき事柄から選ぶ順序が、神の前に積極性を失わない信仰姿勢と考えます。罪悪感・失敗感・不誠実感から守られ、肯定的選択を保てるからです。 …早期の終息と、聖徒の守りを祈り続けます。

「主はその人に選ぶべき道をお教えになる。」詩篇25:12抜粋