身を削って輝く太陽

ドラマでこんな会話を聞きました。「太陽はたくさん持っているから明るいのではなく、身を削って光り輝いているらしいよ」と。調べてみると、確かに核融合によって水素原子4つがヘリウム原子1つに変わる際に0.7%軽くなるそうです。太陽全体では、毎秒426万トンも軽くなり、質量が光と熱エネルギーに変わって放射されているそうです。この恵みにより、地球は人を住まわせる環境を作り出し、私たちは生かされているのです。理屈は知っていましたが、なぜか耳に印象深く残りました。明るい太陽が、身を削りながら輝いていることを。

持つこと、すなわち、神様に多くを任せられることは幸いなことです。任された豊かさを用いて、多くの隣人を満たし、喜びと希望を与えることができるからです。しかし、私たちの社会で実感している現実は、持つ者が「任された」とは考えず、ますます富をかき集め、持たない者からもはぎ取っているように見えます。2000年代からの、小泉純一郎総理と竹中平蔵氏による社会の構造破壊は、偏りを増長させ、現在も拡大しており、課題山積と思われます。

 イエス様は、人々に仕え、贖いの代価としてご自分のいのちさえもお与えになられました。イエス様の光に照らされた使徒も聖徒も、任された賜物をもって仕え、隣人を生かしました。日々みこのイザヤも暗黒の時代にあって、体と人生を削りながら預言を続け、やがて成就する救いの希望を告げ知らせました。

 私たちが、日々の営みを保ち続け、心身霊の健康を願うのは、任された賜物を御旨に従って用い、隣人に神の愛と恵みを証しするためです。特に、社会のひずみが増大する時代にこそ、削る程でなくとも、任されたものを良く管理し分け与えることができるなら、主の恵みに生かされている者として、幸せであるに違いありません。

「光は闇の中に輝いている。闇は…勝たなかった。」ヨハネ1:5抜粋