本当の願いに応える

牧会コラム    その743  …本当の願いに応える

 園長として、日常の出来事や、保護者会・ハンナの会の学びを通して保護者にお伝えしたい重要なメッセージの一つが「園児の本当の必要に応えましょう」です。例えば子どもの「だっこ」の求めには、応じてあげるのが良いと思います。保護者の都合が悪い時にも子どもが必要とするならば、努力して抱き上げていただきたいのです。反対に、保護者に余裕がある時には、すぐに抱き上げず、本当の必要(敏感期の求め)を見抜きましょう。体の疲れや精神的な寂しさ、恐れや孤独を感じている時には抱き上げが必要です。しかし、特別な事情が思い当たらないならば、多くの場合、目を合わせて手をつなぎ、一緒に歩いてあげた方が敏感期の必要に応えるので、機嫌も良くなり、後の家事も楽になります。

 子どもと同じではなく、親ではありませんが、家の教会の牧師として教会員を見つめる眼差しと共通点があります。目の前の方が主の弟子として一層輝くために、主はどのような道のりを用意され、どんな選択を願い、内なる妨げをどのように取り去ろうとされているのだろうか。私は、この方の日々に、どのように仕えることができるだろうかという思いです。私たちは、先行きへの不安や恐れから、主に従う人生を選ぶことは簡単ではありません。しかし、選びや方向転換の時を逃し、後から後悔するよりも、困難や恐れがあっても主への従順を選ぶなら、キリスト者としての誇りが養われ、自信と喜びが増し加わります。

隣人の魂の本当の願いに応えるように、祝福を願い、心を開いて向き合うには、積み重ねが必要です。報いは大きいので、奮い立って向き合い、互いの成長を願いたいと思います。

「よくやった。良い忠実なしもべだ。」マタイ25:21.23抜粋